ジオメディアサミット大阪2014で発表しました

もう1週間以上たってしまいましたが、先週末、ジオメディアサミット大阪2014 というイベントに参加しました。

位置情報を使う技術に関する勉強会で、今回は「GPS以外の位置情報」というテーマでした。 位置情報については詳しくないのですが、参加・発表させていただきました。

「iBeacon とは」(大村創太郎)

iBeacon とは何か、ということを分かりやすく解説しておられました。

岐阜の iBeacon ハッカソンにフル参加されているそうですごいです。 iBeacon は登場して1年たちますが、まだまだ十分に知られていません。 しかし、少しずつ注目が集まってきており、これから広まっていくのではないかと思います。

ZigBeeを使った屋内測位と課題」(野口哲也)

ZigBee でも iBeacon と同じように屋内測位ができるという話でした。

無線通信規格のひとつとしての ZigBee は知ってはいましたが、同じようなことが考えられるのですね。 しかし、やはり正確に距離を知るというのは難しいとのこと。 iBeacon のように、距離をおおまかな3段階くらいで識別するのが賢いのでしょうね。

Wi-Fi Probe Requestによる人流解析の実証実験」(新井イスマイル)

Wi-Fi 検索のパケットを調べることで、人の流れなどが解析できるという話でした。

実際のイベントで実証実験された結果を見せていただきました。 一人ひとりの流れについては正確ではない印象を受けましたが、 たくさんデータを集めて検証すると有意義な解析ができそうで面白いと感じました。

クラウドラッキングが拓く可能性」(増木大己)

落し物追跡タグ「MAMORIO」で使っているクラウドラッキングという機能の話でした。

落し物というのは世の中にずいぶん多いのだそうです。 その解決策のひとつとして、落し物追跡タグを開発しておられます。 このタグに iBeacon が使われているとのことでした。 タグをつけておいたものを落としてしまったときに、別のユーザが iBeacon の電波をキャッチしたら知らせてくれるのだそうです。

このアイデアは非常に面白いと思いましたので、プロジェクトの応援をこめて Pre Order を申し込みました。 ぜひ広まってほしいです。

「アプリ開発者から見たiBeacon」(宇佐見公輔)

私の発表です。発表資料を公開 しています。

Ninja Tryst と、駅から施設への案内アプリとの2つの開発事例で感じたことを話しました。

Ninja Tryst 開発当時に iBeacon で忍者が密会する という記事でも書きましたが、 アプリ開発者は、じゅうぶん良い精度で情報が取れることを暗黙に期待してしまう傾向があるかと思います。 そうではなく、技術の特性を理解してから活用方法を考えるべきだと感じました。

それと、iBeacon の活用を考えるうえでは、単にアプリが作れるだけではダメで、施設のオーナーとの連携が不可欠です。 iOS 8 の屋内測位では iBeacon を設置している施設は有利になる様子ですし、 いろいろな施設と協力してやっていけたらいいなと思っています。

「屋内ロケーション技術の図書館での活用/カーリルHaikaプロジェクト」(吉本 龍司)

図書館の中での案内に iBeacon を活用するという話でした。

カーリルさんは図書館蔵書検索 API を提供しておられるそうです。 その中で、目的の本がどの図書館にあるかは情報提供できているが、目的の本がその図書館の中のどこにあるか分からなくて困る人が案外多いのだそうです。 図書館の人に聞けばいいのですが、それがなかなかできないのだとか。 それに、図書の分類というのは分かりにくくて、自力で探すのも大変。

そこで、iBeacon を設置して館内案内・蔵書検索をサポートするということでした。 これはいい応用だと思いました。

ライトニングトーク&懇親会

内容が書ききれないので省略させていただきますが、ライトニングトークもみんな興味深いものでした。また、懇親会中にもライトニングトークが行われましたが、そちらも面白かったです。

懇親会は、フリースペースな会場での立食形式でした。このイベントは懇親会がメインである、ということが何度か主催の方から語られました。 個人的には、懇親会というのが得意なほうではなくて、あまり多くの方とは話せませんでしたが、話をした方たちは個性的な方が多くて面白いと思いました。いろいろな業界や立場の人がおられたようです。

ジオメディアサミットへの参加は初めてでしたが、また機会があれば参加してみようと思います。