フェンリル株式会社を退職しました

正確には2021年12月31日でフェンリルを退職となります。2013年5月に中途入社して以来、8年半ほど在籍していたことになります。

フェンリルに入社する前は組み込みソフトウェアエンジニアでした。iOSアプリ開発にも取り組んではいたものの、仕事としてiOSアプリエンジニアになったのはフェンリルへの転職のときでした。ファームウェアデバイスドライバなどの低レイヤが中心だったのがアプリの高レイヤに変わって、文字どおり職が変わった感がありました。

フェンリルで仕事ができて良かったと思います。

幸い、周囲の助けにも恵まれて、エンジニアとしてそれなりにやってこれたのではないかと思います。僕はさまざまな案件を渡り歩くことが多かったです。プロジェクトの初期から参加して最初のリリースまで漕ぎ着けたら、あとは他の人に引き継いで、別の案件に行くというパターン。あるいは、苦戦しているプロジェクトに途中参入してリリースまで持っていき、また別の案件に行くというパターン。逆に、僕のほうが苦戦して他の人に助けてもらうこともありました。

デザイナーと一緒に仕事をするというのも面白い経験でした。うまく連携したいと考えて、エンジニアとデザイナーの両方を巻き込んだ社内勉強会を開催するなど、いろいろな取り組みを行いました。その中で、エンジニアとデザイナーというのは思った以上に考え方が異なっていて、しかしその考え方はどちらも大事なものであると感じたりしました。

フェンリルには優秀なエンジニアがたくさんいて、日々学ぶことが多い環境でした。僕自身は好んで社外へのアウトプットをするタイプの人間ですが、そういったアウトプットが少なくて社外からは見えないけれども優秀な人、というのはたくさんいるものです。

リードエンジニアやテックリードの仕事もしましたが、その際には周囲の優秀な人たちにいかに力を発揮してもらうかに気を配っていました。それは僕自身がエンジニアとして仕事をするのとは別のことであって、なかなかに難しいことでした。それでも、エンジニア同士がお互いを尊重する雰囲気に助けられて、どうにかやってきたかと思っています。

また、フェンリルは各種カンファレンスへの参加をサポートしてくれました。カンファレンスが東京で行われるときには、大阪からの東京への交通費や宿泊費を出してもらいました。さらには、WWDCへ参加するときにはサンフランシスコへの渡航費や宿泊費を出してもらいました。何度か参加させてもらうことができ、とても良い体験ができました。

さらに社外へ向けた活動として、Mobile Actの活動もサポートしてくれました。もともと名古屋支社で始まったMobile Act NAGOYAに便乗して、大阪でも勉強会を開催していきました。大阪開催は僕が取りまとめていましたが、会場の手配に会社を利用したり、懇親会のケータリングにお金をかけていいものにしたりしました。オンラインでの開催になったときも、会社が契約している有償ツールを活用しました。Mobile Actの活動として、勉強会開催以外にオープンソースソフトウェア開発への取り組みも進めました。

僕はMobile Actのリーダーという立場で活動を推進してきましたが、もろもろフェンリルのメンバーに引き継いだので、今後もイベント開催していただけると良いなと思っています。開催されたら参加したいです。

2022年1月からは別の会社でiOSアプリエンジニアとして働きます。これについては後日エントリを書きたいと思います。